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プロローグ1

俺はその人を心から信頼している。

俺だけじゃない、ここにいるみんながその人を信頼している。

それは何故か?

それの人が俺達を心から信頼しているからだ、と俺は思っている。

その人と1番長い付き合いの俺が言うんだ、間違いない。

彼女は俺達になんでも教えてくれた。もちろん勉強以外だが。
しかし彼女は1つだけ教えてくれない。

――― 彼女の過去

それについては一言も話そうとはしない。
もちろん、俺と出会う前という意味の過去だ。

昔、1度それについて聞いたことがあった。
が、彼女は「いつか...ね」と言い少し寂しい表情を見せたのだった。
俺はあまりアイツの寂しい表情を見たくなかった。
だから俺は「いつか」を待つ判断を下した。

だが、「いつか」は彼の思う以上に早く訪れたのだ。

その時は、また、突然に――――

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